プレデター †
- 出演: アーノルド・シュワルツェネッガー, カール・ウェザース, ジェシー・ベンチュラ
- 監督: ジョン・マクティアナン
- 評者: 哉
- 日付: 2006-08-30
お薦め対象 †
漢と書いてオトコと読む。
あらすじ †
軍の命令でジャングルに派遣されたシェイファー(アーノルド・シュワルツェネッガー)らコマンド部隊。やがて敵ゲリラを全滅させた彼らに、突如として肉食エイリアン“プレデター”が襲いかかってきた!
感想 †
対ゲリラの戦事ものかと思いきや、やっぱり最後はシュワルツェネッガー作品。
もう彼の名前が出ているだけで、映画のコンセプトが決まってしまうといっても過言ではありません。隆々とした筋肉に、似つかわしくない爽やかな笑顔。どんなものも自分の思い通りに動かすことのできる、ある意味においてメタ俳優、アーノルド・シュワルツェネッガー。ターミネーターにおいて悪役を演じていたにも関わらず、パート2においては味方側として登場するような、ハリウッドが誇る圧倒的な存在感で異星人にまで一目置かれる正義のヒーロー。
それが彼、アーノルド・シュワルツェネッガーであります。
彼は一人の軍人として、ゲリラに捕らわれた大臣を救出するために、まるで“常人”のように作戦を遂行していきます。アメリカ映画ならではの軍事行動の様はリアルであり、すこし火力が強いようですが、彼らの動きには、B級のような陳腐さがありませんでした。スラングが飛び交い、CIAから派遣されてきた上官に対して唾を吐くなど、荒くれ者の軍人たちが、それこそ戦争映画のように密林を進んでいきます。
そんな折に、突如として襲い掛かってくる脅威。光学迷彩でジャングルと同化し、鋭い爪、ビームでもって次々と人間を狩っていくプレデター。
目的は何か。何故、彼らが地球にいるかというような解決は、一切ありません。ただ一つ、プレデターが地球に来た理由を挙げるとするならば、「自分と対等に戦える好敵手を探して求めている武道家」のような雰囲気を、わたしは受けました。
捕食者が出てきた時点で、この映画の方針が180度といっていいほど変わりました。逃げ惑いながらも、理不尽に殺られていく仲間たち。ブービートラップを仕掛け、姿の見えない相手に軍人として立ち向かっていきますが、銃器や知恵ではプレデターを倒すことはできません。
唯一、奴とわたりあえる武器、倒すために必要なもの。それは、強靭な肉体、揺るがない精神、そしてきらっと光る白い歯。
アーノルド・シュワルツェネッガー!
やっぱり最後は彼の作品でした。根本的な解決はありませんが、なかなか面白かったですよ。