活動/霧雨 この世界の、どこかの誰かの孤独 † 葉野海 過ぎ去った時間を数え直すとき、 世界に独り、座っているのは、わたし 明日が描けなくなった、この手が描くのは 色のない故郷 閉じられた絵本を手に取って、 背表紙を撫でたとき、心臓が脈打った コーヒーの匂いが恋しくて シチューの味が懐かしいから わたしは、わたしを生かし続けるのでしょう どこかの誰かの呼吸が聞こえて 孤独を優しく包んだら、朝日みたいに光ってる