KIT Literature Club Official Website

京都工芸繊維大学 文藝部

Top / 活動 / 霧雨 / vol.44 / 宿題
Last-modified: 2020-03-19 (木) 09:12:45 (14d)
| | | |

活動/霧雨

宿題

鮎川つくる

   小学生のとき、宿題の変な答えを発表して
   笑われました
   初めて人を笑顔にしたので
   嬉しかったです

   ぼくが地面で転んだとき
   血が出たとき
   笑われました

   だからって傷に包丁を刺したりはしません
   痛いからです

   だから、宿題を見ると
   痛かったことと嬉しかったことを思い出して

   笑顔と苦痛に
   くしゃくしゃになってぼくが写った鏡のきらきらとした表面を
   思い出します

   目がプラスチックみたく固まったぼくが写った鏡のきらきらとした表面を
   思い出します

   どうしして他人にぼくを預けていたか
   いまでもすっかり分からないのです