CASSHERN †
- 出演: 伊勢谷友介, 麻生久美子, 寺尾聡, 樋口可南子, 及川光博!
- 監督: 紀里谷和明
- 評者: 哉
- 日付: 2006-08-09
お薦め対象 †
ミッチーが出てるよ!
あらすじ †
そこはアメリカが存在しない世界。大東亜連邦共和国の遺伝子工学の権威・東博士(寺尾總)は人体のスペアパーツを可能とする新造人間の開発に勤しんでいたが、その結果生まれたブライ(唐沢寿明)は人類に宣戦布告。博士は、自分に逆らい戦場に赴いて戦死した息子・鉄也(伊勢谷友介)を新造人間としてよみがえらせた…。
感想 †
映像はとても綺麗です。出演者も好感が持てます。
ただ、脚本がなぁ……。
本当に残念でなりません。ここまでのキャストを集めているというのに、駄作、というか自分たちだけで満足してしまっているようで、観ていて首を傾げてしまったり、不毛だと知りながらつっこんでしまうところがちらほら。ちょっと脚本を見せてほしいぐらい、わかりにくかったです。
客観性が足りていないのか、それとも狙ってやっているのか。はたまた、映像を作ったあとで、つまりセットを作り終えてから気づいたのか、または気づいていないのか。
出演者の方々は、これで満足したのでしょうか。というより、文句は出なかったのか。洋画では、影響力のある俳優は脚本に意見を出すと聞きます。まあ、監督の意図通りのほうが良い映画を作り出せるかもしれませんが、それでも、いくつもの視点で脚本を練るのは当然のように感じます。なぜなら、小説や漫画と違って、映画という媒体には関わる人員がはるかに多いからです。また、動く費用も桁が違う。
一見さんお断り、つまり原作を知らない人間などはなから相手にせずに、原作ファンを楽しませるために撮られているかと言えば、そうでもないみたい。どっちつかずの中途半端のよう。わたしは原作を知らないので、アニメーションとの対比もできないので楽しくありませんでした。
ストーリーが解りにくいわけではありません。ただ、整合性に欠けているというだけで。
これは親切ではない映画です。深さもそれほど感じられませんでした。ただ、あれもこれもと詰め込んでいったら、結局、脚本の方にしわ寄せが来てしまった、という感じ。肉厚があってジューシーなのに、美味しくないハンバーグみたい。ただ、及川光博氏が出ているので好印象でした。やっぱりミッチーはサイコな役柄が似合いますね!
ということで、キャシャーンでした。
つまらないというわけではないありません。ただ首を傾げるばかりです。