飾られた記号 The Last Object †
- 作者:佐竹 彬 イラスト:千野 えなが
- 評者:お亀納豆
- 日付: 2006-08-17
お薦め対象 †
アレでナニな設定をさらっと流せる人。
粗筋 †
あらゆる物質が持つ情報を制御する能力―― “情報学”。
その唯一の教育機関<パスカル>に入学した朝倉渚は、ミステリアスで “φ<ファイ>” と呼ばれるクラスメイト・日阪道理に興味を抱く。
そんなある日、渚は学園で起こった殺人事件に巻き込まれる。死体の第一発見者となった渚が遭遇する、数々の謎とすれ違い。そして事件の容疑者として挙がってきたのは――!?
感想 †
書館に在ったので読んでみました。サイバーミステリーとか言うてるけど、これはどうかなあ。ミステリー好きからすると、ふざけんな!!とか言われるんちゃうかなあ。 「情報学」という独自の学問分野の設定を使ったトリックが用いられてるんだが、その概念がいまひとつ理解り難いので、謎が解けても、何だか釈然としない。「ああ、はあ……」って感じ。
気になるのは主人公の友人の似非関西弁娘。いや、似非ですらない。何、この変な日本語?担当さんとか、誰か止めさせなかったのか。関西人としては読んでて苛々するぞ。
それから急に文字密度が極端に低下するシーンがちょくちょく在る。たまに使うだけやと、効果が有るんやろうけど、ちょっとしつこい。ああ、またかって思ってしまった。
そして露骨過ぎる引き。打ち切り食らったらどうするつもりだったんだ。
ってな訳で『飾られた記号』でした。何だかけなしてばっかになっちゃったけど、詰まらないって訳ではない筈。次の巻も読むよ。
そうそう、後書きで、自分にとって特別な作家を呼び捨てにするのはどうかと思った。
評価 燃:C 萌:B- 笑:C 総:B