悠久展望台のカイ †
- 作者:早矢塚 かつや イラスト:ヤス
- 評者:お亀納豆
- 日付: 2006-08-09
お薦め対象 †
「きゃっ、はずかてぃ」って、なりたい人。
粗筋 †
本日、響依泉子はブルーだった。一大決心して精一杯おしゃれした依泉子はクラスメイトの男子に告白したのだが、あえなく振られてしまったのだ。ショックのあまり「バカ!」と叫んで平手打ちしてしまい、なんてヤなやつなんだろう……と落ち込んでいた帰り道の橋の上で、依泉子は見知らぬ男の子に声をかけられる。同じ学校の制服を着た、どこにでもいるような印象の彼は、「依泉子はいい子だと思う」と優しい言葉をかけ、あっという間に消えてしまった。いったい、誰だったのか――?知らない、なのに懐かしい。依泉子はもう一度彼に会えないだろうかと考えるのだが……。出会えないはずのふたりが出会うとき、優しくせつない物語が始まる!
感想 †
購入理由は表紙イラストのヤスさんの描く黒髪の女の子が可愛かったからです。ポーズとスカートの翻り具合が堪らん。こんな阿呆な理由で本を買うから、大変な事になるんだよ・・・・・・orz
で、内容ですが、序盤がちょっと読み難い。三人称の文体なんだと思ってたら、それは「観測者」の視点だったという事が判り、彼自身も物語に関わってくるんだが、その語り口が、慣れるまで、ちょっと読み辛い。つーか、この手法って、電撃文庫の『ルカ』でやってたな。あっちのような衝撃はこっちには無かったが。
中盤はカイと依泉子の絡みがとにかく読んでて恥ずかしい。頭を掻き毟りたくなる。
そして重い終盤。中盤でイチャイチャしていただけに、ちょっと違和感が。それと、カイと依泉子の絡みが少なめだった気がする。
ってな訳で『悠久展望台のカイ』でした。続き、書くつもりらしいけど、蛇足になりそうな気がする。まあ、ヤスさんの絵で(;´Д`)ハアハアすれば無問題なのだが。