神曲奏界ポリフォニカ エターナル・ホワイト †
- 作者:高殿 円 イラスト:きなこ ひろ
- 評者:お亀納豆
- 日付: 2006-08-17
お薦め対象 †
『ポリ赤』『ポリ黒』を読んだ人。
粗筋 †
グラナード家に仕えるスノウドロップは、誰よりも敬愛するプリムローズお嬢様第一主義者の「超」堅物メイド。彼女の日常はすべて、プリムローズのためだけにあった。
そんなある日、年に一度開催される音楽コンクールでプリムローズが優勝し、精霊島にある音楽学院への入学が決まる。しかしそこは、招かれた者しか行くことが出来ない場所であった。お嬢様のため、なんとかして精霊島へ潜り込もうと画策するスノウの前に一人の精霊が現れた。彼の名はブランカ。伝説のコントラバスの化身だというこの精霊の登場で、スノウの運命は思いもしないものになってゆく!
感想 †
『ポリフォニカ』シェアード・ワールド第二弾。『銃姫』等で御馴染みの高殿さんの登場です。こんな大御所が『ポリフォニカ』に関わってくれるのは嬉しいんだが、『銃姫』ファンの方々は、「いや、先に『銃姫』を終わらせろよ!」と思った事だろう。HJ文庫でも何か出すらしいしなあ。
さて、まず驚いたのはカバー下にイラストが在るという事。他のGA文庫のカバー下も確認してみたが、イラストが在ったのはこれだけだった。絵師のきなこさんは新人らしいから、余裕が有るんかな?
で、時代は『赤』『黒』よりも随分と昔。まだ単身楽団が無かった頃のお話。しかも登場人物の半分くらいが『赤』『黒』のキャラと、名前の形式が違う。つまり別の国に焦点が当てられている。それとストーリーが若干少女小説よりな気がする。絵にしてもそう。あと、ちょっと百合臭。偏見だが。
話の流れは、よく在るパターンだとは思うが、面白いので問題無し。読み終わって、思ったのはスノウは白の始祖精霊エターナリアの転生なのではないかという事。しかも平行世界である地球で生まれたっぽいんだよなあ。
そして衝撃の事実。コーティって赤の始祖精霊やったんかい!!凄いさらっと明かされちゃったよ!!
ってな訳で『エターナル・ホワイト』でした。口絵が二ページ増えていたのはシリーズが売れている証拠なのか。それから何とまだ色が増えるらしい。九月は『赤』三巻が出るから、十月に新色始動か!?GA文庫、完全に『ポリフォニカ』をレーベルの柱にする気やな……。