神曲奏界ポリフォニカ インスペクター・ブラック †
- 作者:大迫 純一 イラスト:BUNBUN
- 評者:お亀納豆
- 日付: 2006-06-22
お薦め対象 †
『ポリ赤』を読んだ人。
粗筋 †
「罪ってぇのはよ……」
静かに、巨漢が口を開く。
「償い時ってものがあるんだ」
事件は巨大な屋敷の一室で起きた。希代の神曲楽士、オゾネ・クデンダルが後頭部を撃たれ、死亡していたのだ。現場が密室だったことから導き出された第一の容疑者は、彼の契約精霊ニウレキナ。状況は決定的で、容疑は揺るがないかに見えた。
だが彼女の瞳の奥に、失った契約楽士への愛と絶望を見つけた時、二人の刑事が立ち上がる――。
感想 †
遂に始まった『神曲奏界ポリフォニカ』のシェアードワールド展開。第一弾は大迫さんの黒のポリフォニカ、通称――『ポリ黒』だ!
で、読む前は『ポリフォニカ』の世界観を崩さないでいてくれるか、少し不安だったのだが、読後にそれは全くの杞憂だと判明しました。これ単体でも楽しめるが、やはり『ポリ赤』を読んでいた方が断然面白いと思われる。
ストーリーは明確に定義されたファンタジー設定を前提に事件の謎を解くというもの。これって一時期、富士見ミステリー文庫が模索していた方向だと思うのだが、なかなか興味深い。
そしてマナガとマティアのコンビが良いんだこれが。カウンターに背が届かなくて、マナガに抱っこされるマティア萌え。しかも黒髪だなんて、何と素晴らしい事だろうか。ファンタジー世界においても、雅の心は失われていないという事か。
それはそうと『赤』で活躍中のユフィ姐さんが出てきてテンションが上がったのは俺だけではない筈だ。
ってな訳で『ポリ黒』でした。七月に出る『ポリ白』も要チェックだ!!
評価 燃:A 萌:A 笑:B- 総:A+