円環少女①バベル再臨 †
- 作者:長谷 敏司 イラスト:深遊
- 評者:お亀納豆
- 日付: 2006-07-29
お薦め対象 †
つるぺたヒロインの時代が来たと確信している人、もしくはややこい設定スキーな人。
粗筋 †
幾千もの魔法世界から「地獄」と呼ばれ最も忌み嫌われた場所―地球。なぜなら、本来自然なはずの魔法現象を消滅させてしまう恐るべき力を、人類だけが持っているからだった。元の世界で犯した罪のため「地獄」に堕とされた一人の少女魔導師・鴉木メイゼル。彼女の受けた刑罰は、「地獄」で敵対魔導師100人を倒すこと―。「円環大系」の使い手が、誰も成し得たことの無い過酷な運命に立ち向かう!
感想 †
最近かなりの勢いでスニーカー文庫の蔵書数が増えております。それはさておき。
「円環少女」と書いて「サークリットガール」と読む。そのセンスが素敵。購入理由はほぼそれだけ。口絵の4ページ目のイラストも要因だけどね。
まず初めに駄目な部分を。とにかく読み難い。文章の構成の仕方がどうにも見慣れないと言うか何と言うか。それに加えて魔法の設定がこれまたややこいややこい。発動シーンなんか、どこまでが比喩表現で、どこからが実際に起こっている事なのかが度々判らなくなる。
でもそんなんどうでも良いくらいに面白いんだよ。ラブコメとシリアスの比重が絶妙だし、ややこしい設定も深くて唸らされますよ。<円環大系>カコ(・∀・)イイ!!
と、まあ、ここまでは真面目な話をしたけれども、この作品の真価はそんな部分ではない。
メイゼル可愛いよ、メイゼル。
小学六年生で黒髪で大きなリボンでつるぺたでSで主人公にベタボレで。
「大スキ」
「本当のことだって思えないのは、せんせが、夢の中で、あたしを毎日こんなふうに抱きしめてるから?」
可愛過ぎ……orz
メイゼルがお気に召さなかった人達の為に、新妻風正統派美少女高校生とか、年上の幼馴染兼上司とか、無口なツインテール女子高生とか揃えているあたりが心憎い。
ってな訳で『円環少女』でした。早く続きを買わねば。