開始行: #navi(活動/霧雨/vol.2) *蟷螂 ―― [[土星から来た猫>部員紹介]] [#b519e380] ~ 「おい、何やってんだよ。」 「ん~?」 片手に工具箱を持った少年が校舎裏の隅でなにやら呆けてい... 「ですから文化祭の準備さぼって何をしてらっしゃるのか聞... 少年が変に改まった言葉で言い直す。 「うに。これ見てたんだ。」 そういって小枝を指さすと 「何だよ、この黄色いの?」 「蟷螂の卵」 「へぇ~、蟷螂ってこんなでかい卵生むのか。」少年がそう... 「違うよ。」と、少女が答える。 「はぁ?」 よく分かっていない少年に少女が説明を始める。 「蟷螂のお母さんはね、卵を産む前に卵を保護する泡を出し... 「二百匹…。わらわらと…。想像したくねぇな。」 「うふふ。感動ものだよ~。」 少女はさも満足したように笑っている。 「それでね。秋頃、そう今の季節に産まれた卵はこのまま寒... 「結構長いんだな。死なないのか?」 少女は振り返り少年の顔をじっとみていた。 しばらくして少女は説明を続ける。 「お母さん蟷螂はね、交尾した後その相手の雄蟷螂をたべて... しばらくの沈黙の後少年がおそるおそる口を開く。 「ま、まあいいさ。俺男だけど蟷螂じゃなくてよかったなっ... そう少女に勧めると 「赤ちゃんできちゃった・・・。」 再び沈黙。 「もうそろそろ三ヶ月。産まれるのは冬超えて春ぐらいかな... 「お、おい。何言ってんだよ。それってもしかして…。」いき... 「君の子供じゃないよ。」 三度沈黙。 しばらくのち、少女は 「嘘だよ。」 そう言ってほほえみ、少年の持っていた工具箱を奪って 「ほら、準備に戻ろうよ~。」 そのまま校舎へとかけていく。 一人残された少年はただただ呆然としたままだった。 ~ CENTER:''(了)'' ~ ~ *この作品を評価を評価する [#afeace8a] #rating() #navi(活動/霧雨/vol.2) 終了行: #navi(活動/霧雨/vol.2) *蟷螂 ―― [[土星から来た猫>部員紹介]] [#b519e380] ~ 「おい、何やってんだよ。」 「ん~?」 片手に工具箱を持った少年が校舎裏の隅でなにやら呆けてい... 「ですから文化祭の準備さぼって何をしてらっしゃるのか聞... 少年が変に改まった言葉で言い直す。 「うに。これ見てたんだ。」 そういって小枝を指さすと 「何だよ、この黄色いの?」 「蟷螂の卵」 「へぇ~、蟷螂ってこんなでかい卵生むのか。」少年がそう... 「違うよ。」と、少女が答える。 「はぁ?」 よく分かっていない少年に少女が説明を始める。 「蟷螂のお母さんはね、卵を産む前に卵を保護する泡を出し... 「二百匹…。わらわらと…。想像したくねぇな。」 「うふふ。感動ものだよ~。」 少女はさも満足したように笑っている。 「それでね。秋頃、そう今の季節に産まれた卵はこのまま寒... 「結構長いんだな。死なないのか?」 少女は振り返り少年の顔をじっとみていた。 しばらくして少女は説明を続ける。 「お母さん蟷螂はね、交尾した後その相手の雄蟷螂をたべて... しばらくの沈黙の後少年がおそるおそる口を開く。 「ま、まあいいさ。俺男だけど蟷螂じゃなくてよかったなっ... そう少女に勧めると 「赤ちゃんできちゃった・・・。」 再び沈黙。 「もうそろそろ三ヶ月。産まれるのは冬超えて春ぐらいかな... 「お、おい。何言ってんだよ。それってもしかして…。」いき... 「君の子供じゃないよ。」 三度沈黙。 しばらくのち、少女は 「嘘だよ。」 そう言ってほほえみ、少年の持っていた工具箱を奪って 「ほら、準備に戻ろうよ~。」 そのまま校舎へとかけていく。 一人残された少年はただただ呆然としたままだった。 ~ CENTER:''(了)'' ~ ~ *この作品を評価を評価する [#afeace8a] #rating() #navi(活動/霧雨/vol.2) ページ名: