開始行: #navi(活動/三題噺) *キラルな私たち ―― [[哉>部員紹介]] [#o2b77ae4] ~ それでは最後の質問です。あなたはどちらを選択しますか? A.宝物を持った蛙 B.宝の地図を持った人間 つまり、財力はあるけれど相容れないものと、不確かな財力... 質問を聞き終えたカナエは、太陽は東から昇るということを... 「蛙の持っている宝をもらって、そして宝の地図を持った人間... そのあまりの堂々とした態度に、チカコは面食らってしまっ... そんなチカコを無視して、マイペースにポテトを口に運ぶカ... 「カナエちゃん、それずるいよ」 しばらくして反応したチカコに、 「遅いって。なんだか電話回線でネットしてるみたいだね」 カナエは小さく笑う。 「だって、いきなり答えるから。まだ続きあるのに」 「そうなんだ。で、ほかにはどんな要素が加わるわけよ」 ええと、と雑誌を顔に近づけるチカコ。 「まず、人間の方はイケメンでしかも筋肉質」 「筋肉質か。それってしなやかな感じ、それとも手遅れって感... 「たぶん、しなやか。でも、性格は悪い」 「どんなふうに悪いの」 「カナエが嫌いなタイプ。自分が正しいって信じていて、それ... 「あ、それはヤだな」 ジーンズから取り出したマイルドセブンに火をつけて、カナ... 喜んでいる女の子に、カナエはもう一つ輪を作って見せる。 「それで、蛙のほうは全てを包み込む優しさに満ちていて、し... というところを読んでいるあたりで、チカコの顔は涙と鼻水... どこにでもあるような、変哲のない判断表だ。いくつかの質... そして、さっきチカコの読んでいた蛙の人となり、この場合... 「あざといね、かなり」 そんなことないよ、としゃっくり上げながら反論してくるチ... カナエは、自分の解答に対する性格判断などないだろうと高... 意外にもあった。次のページに。 最後に、宝物と人間を選んで、なおかつ人間の性格に嫌気が... ただ、それは頑なに我を通そうとすることの裏返しに他なり... 何だかやっつけだ、カナエは雑誌を置いて、涙と一緒に鼻も... 「チカコも、これやったの?」 「うん、やったよ。あんまり当たってない気がしたけど」 「どれになったのさ?」 チカコの指差した欄に、目を走らせる。 最後に、蛙だけを選んだあなた。あなたは、混沌とした世界... それでも、世界にはあなたのような種類が必要であり、疎ま... 蛙だけ、ね。チカコらしいとカナエは口元を緩める。 「結構、当たってるんじゃない。てか、あんた前にも蛙のとこ... 「そのときも泣いちゃった」 「うん、なんとなく分かってた。チカコって可愛いもんね」 「もう、褒めてもなにもでないよ」 あんたの顔には出てるけどね、隠しきれない嬉しさがさ、と... そのあとに載っている、性格の相性のところを読む。 蛙だけを選んだあなたは、蛙以外を選んだ人と、非常に相性... 確かに、そうかも。 一緒にいることが苦痛になるときもあるけれど、でも、相性... 私はチカコの持っている素直さや愚鈍さが、のどから手が出... 私は必要になる。 でも、彼女には要らない。そんなものがなくても、自分を失... 「チカコは、可愛いね」 繰り返された言葉に、疑問符を浮かべるチカコ。 カナエは短くなった煙草の火を消す。 「たぶん、私はチカコに恋をしてる」 一瞬で顔が赤くなるチカコ。酸性につけたリトマス試験紙み... 「恋愛にはさ、歳の差や性別も、ましてや種族なんて関係ない... 「うん、そう思うけど、わたしは、そのチカコとは、その、チ... 「あんたの中の私ってさ、もしかして物凄く淫らだったりする... 力一杯に否定する姿に、カナエは苦笑しながら、新しい煙草... その期待に応えるために、チカコは肺に煙を入れた。 ~ CENTER:''(了)'' ~ ~ *この作品を評価する [#p8c3f2eb] #rating #navi(活動/三題噺) 終了行: #navi(活動/三題噺) *キラルな私たち ―― [[哉>部員紹介]] [#o2b77ae4] ~ それでは最後の質問です。あなたはどちらを選択しますか? A.宝物を持った蛙 B.宝の地図を持った人間 つまり、財力はあるけれど相容れないものと、不確かな財力... 質問を聞き終えたカナエは、太陽は東から昇るということを... 「蛙の持っている宝をもらって、そして宝の地図を持った人間... そのあまりの堂々とした態度に、チカコは面食らってしまっ... そんなチカコを無視して、マイペースにポテトを口に運ぶカ... 「カナエちゃん、それずるいよ」 しばらくして反応したチカコに、 「遅いって。なんだか電話回線でネットしてるみたいだね」 カナエは小さく笑う。 「だって、いきなり答えるから。まだ続きあるのに」 「そうなんだ。で、ほかにはどんな要素が加わるわけよ」 ええと、と雑誌を顔に近づけるチカコ。 「まず、人間の方はイケメンでしかも筋肉質」 「筋肉質か。それってしなやかな感じ、それとも手遅れって感... 「たぶん、しなやか。でも、性格は悪い」 「どんなふうに悪いの」 「カナエが嫌いなタイプ。自分が正しいって信じていて、それ... 「あ、それはヤだな」 ジーンズから取り出したマイルドセブンに火をつけて、カナ... 喜んでいる女の子に、カナエはもう一つ輪を作って見せる。 「それで、蛙のほうは全てを包み込む優しさに満ちていて、し... というところを読んでいるあたりで、チカコの顔は涙と鼻水... どこにでもあるような、変哲のない判断表だ。いくつかの質... そして、さっきチカコの読んでいた蛙の人となり、この場合... 「あざといね、かなり」 そんなことないよ、としゃっくり上げながら反論してくるチ... カナエは、自分の解答に対する性格判断などないだろうと高... 意外にもあった。次のページに。 最後に、宝物と人間を選んで、なおかつ人間の性格に嫌気が... ただ、それは頑なに我を通そうとすることの裏返しに他なり... 何だかやっつけだ、カナエは雑誌を置いて、涙と一緒に鼻も... 「チカコも、これやったの?」 「うん、やったよ。あんまり当たってない気がしたけど」 「どれになったのさ?」 チカコの指差した欄に、目を走らせる。 最後に、蛙だけを選んだあなた。あなたは、混沌とした世界... それでも、世界にはあなたのような種類が必要であり、疎ま... 蛙だけ、ね。チカコらしいとカナエは口元を緩める。 「結構、当たってるんじゃない。てか、あんた前にも蛙のとこ... 「そのときも泣いちゃった」 「うん、なんとなく分かってた。チカコって可愛いもんね」 「もう、褒めてもなにもでないよ」 あんたの顔には出てるけどね、隠しきれない嬉しさがさ、と... そのあとに載っている、性格の相性のところを読む。 蛙だけを選んだあなたは、蛙以外を選んだ人と、非常に相性... 確かに、そうかも。 一緒にいることが苦痛になるときもあるけれど、でも、相性... 私はチカコの持っている素直さや愚鈍さが、のどから手が出... 私は必要になる。 でも、彼女には要らない。そんなものがなくても、自分を失... 「チカコは、可愛いね」 繰り返された言葉に、疑問符を浮かべるチカコ。 カナエは短くなった煙草の火を消す。 「たぶん、私はチカコに恋をしてる」 一瞬で顔が赤くなるチカコ。酸性につけたリトマス試験紙み... 「恋愛にはさ、歳の差や性別も、ましてや種族なんて関係ない... 「うん、そう思うけど、わたしは、そのチカコとは、その、チ... 「あんたの中の私ってさ、もしかして物凄く淫らだったりする... 力一杯に否定する姿に、カナエは苦笑しながら、新しい煙草... その期待に応えるために、チカコは肺に煙を入れた。 ~ CENTER:''(了)'' ~ ~ *この作品を評価する [#p8c3f2eb] #rating #navi(活動/三題噺) ページ名: