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京都工芸繊維大学 文藝部

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 *死霊のはらわた [#z0ae74fa]
 -出演: エレン・サンドワイズ, ベッツィ・ベイカー, ハル・デルリッチ, サラ・ヨーク 
 -監督: サム・ライミ 
 -評者: [[哉>部員紹介#tc6461ca]]
 -日付: 2006-07-29
 **お薦め対象 [#uf00baf9]
 極上の恐怖をあなたに。
 
 #amazon(,clear)
 **あらすじ [#hdddc025]
 アッシュたち5人の若者は、休日を郊外で過ごそうと、山奥にある貸別荘へとやってくる。そこで、彼らはテープ・レコーダーを発見し、テープを再生する。そのテープには死霊を解き放つ呪文が録音されていた。次々と死霊にとりつかれていくアッシュの仲間。倒すには、怪物の体をバラバラにするしかない……。
  アッシュたち5人の若者は、休日を郊外で過ごそうと、山奥にある貸別荘へとやってくる。そこで、彼らはテープ・レコーダーを発見し、テープを再生する。そのテープには死霊を解き放つ呪文が録音されていた。次々と死霊にとりつかれていくアッシュの仲間。倒すには、怪物の体をバラバラにするしかない……。
 **感想 [#l1b59b3f]
 もうね、怖い!です。
  もうね、怖い!です。
 
 次々に悪霊に取り憑かれる友人が、醜い姿へと変貌して、
 まだまともな主人公たちを襲ってきます。
 霧に囲まれた山奥のコテージという閉鎖空間で、自分たちの身を守るために元仲間を殺していきます。
 銃で頭を打ち抜いても死なない。首が千切れても動いている。
 唯一、四肢をもぐことでその動きを止めることができる。
  次々に悪霊に取り憑かれる友人が、醜い姿へと変貌して、まだまともな主人公たちを襲ってきます。霧に囲まれた山奥のコテージという閉鎖空間で、自分たちの身を守るために元仲間を殺していきます。銃で頭を打ち抜いても死なない。首が千切れても動いている。唯一、四肢をもぐことでその動きを止めることができる。
 
 ちょっと吹き出すくらい血の気が多いので、
 そういうのが苦手な方には勧めませんが、
 ホラー映画というものの価値観が変わることうけあいです。
  ちょっと吹き出すくらい血の気が多いので、そういうのが苦手な方には勧めませんが、ホラー映画というものの価値観が変わることうけあいです。
 
 この怖さというものは、どこから来るのかと考えたときに、
 まず独特のカメラワークが挙げられると思います。
 コテージの中、悪霊に怯える主人公の視点であったり、
 またはボッコボコに殴られている悪霊だったりと、
 とにかく重要なシークエンスや、この時代では技術的にも難しいシークエンスにおいて、
 うまく観客の想像力をかりたてるような工夫がなされています。
  この怖さというものは、どこから来るのかと考えたときに、まず独特のカメラワークが挙げられると思います。コテージの中、悪霊に怯える主人公の視点であったり、またはボッコボコに殴られている悪霊だったりと、とにかく重要なシークエンスや、この時代では技術的にも難しいシークエンスにおいて、うまく観客の想像力をかりたてるような工夫がなされています。
 
 実は、この映画を見るまでは、ホラーというジャンルをあなどっていました。
 それはたぶん、昔の大人がアニメなんて下らないと蔑んでいた感じに似ています。
 カートゥーンアニメーションの荒唐無稽さを笑い、奥行きがないと批判する。
 いまだにコメディ映画がアカデミー賞を取れないように、
 ホラーという一線を画したところにおいていたわけです。
  実は、この映画を見るまでは、ホラーというジャンルをあなどっていました。それはたぶん、昔の大人がアニメなんて下らないと蔑んでいた感じに似ています。カートゥーンアニメーションの荒唐無稽さを笑い、奥行きがないと批判する。いまだにコメディ映画がアカデミー賞を取れないように、ホラーというジャンルを軽く見ていました。
 
 かといって、この作品は多様な人間ドラマを描いているわけではありません。
 ましてや悪霊に取り憑かれた人間の描写などはチープすぎますし、
 上にも書きましたが、過剰な演出でおかしさも兼ね備えています。
 完全にB級映画です。
  かといって、この作品は多様な人間ドラマを描いているわけではありません。ましてや悪霊に取り憑かれた人間の描写などはチープすぎますし、上にも書きましたが、過剰な演出でおかしさも兼ね備えています。完全にB級映画です。
 
 でも一級品です。とても面白くて、とても怖い。
  でも一級品です。とても面白くて、とても怖い。
 
 これ以上、この映画に必要なものはないと断言できます。
 それほどまでに完成されており、
 いまでもなおホラー映画の金字塔として輝き続けるのだと思います。
 どんなに映像技術が進化しようと、どんなに観客の目が肥えようとも、
 わたしたちはこの映画の功績を認めざるをえないでしょう。
  これ以上、この映画に必要なものはないと断言できます。それほどまでに完成されており、いまでもなおホラー映画の金字塔として輝き続けるのだと思います。どんなに映像技術が進化しようと、どんなに観客の目が肥えようとも、わたしたちはこの映画の功績を認めざるをえないでしょう。
 
 巨額の制作費=名作なんて公式は当てになりませんともさ。&br;
 是非、真夏の恐怖映画リストに「死霊のはらわた」を入れてくださいな。
 
  巨額の制作費=名作なんて公式は当てになりませんともさ。
  是非、真夏の恐怖映画リストに「死霊のはらわた」を入れてくださいな。
 RIGHT:評価:A
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