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京都工芸繊維大学 文藝部

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 #amazon(B000083O6F09,,image)
 *千年女優 [#k17c9b91]
 -出演: 荘司美代子, 小山茉美, 折笠富美子, 飯塚昭三, 津田匠子 
 -監督: 今敏 
 -評者: [[哉>部員紹介#tc6461ca]]
 -日付: 2006-07-30
 **お薦め対象 [#rfde7b14]
 ジブリに慣れきっているかたへ。
 
 #amazon(,clear)
 **あらすじ [#me1dbfe4]
 30年前に、表舞台から姿を消した伝説の大女優・藤原千代子。インタビューに答えて、自らの生い立ち、そして秘められた恋を話しはじめた彼女だが、その実体験と、出演した映画のシーンがいつしか混ざり合う…。 
 **感想 [#y7db2eec]
 一人の女優の人生を、ここまで魅力的に仕上げた映画があるだろうか。
  一人の女優の人生を、ここまで魅力的に仕上げた映画があるだろうか。
 ~
  と書きましたが、これはフィクションですのであしからず。わたしが言いたいのは、アニメーションという枠組みから、ただものではないアニメーションへと、この作品が昇華することに成功しているということです。
 
 と書きましたが、これはフィクションですのであしからず。
 わたしが言いたいのは、ただのアニメーションという枠組みから、
 ただものではないアニメーションへと、
 この作品が昇華することに成功しているということです。
  では、どの辺がその境目になっているのでしょうか。
  ひとつにドラマ性。もうひとつに、アニメーションの可能性というものを挙げておきます。
 
 では、どの辺がその境目になっているのでしょうか。
  前者は書いて字の如くです。つまり中身があるということ。中身があるということは見応えがあるということであり、受け取る側のわたしたちを考えさせてくれるということです。
  アクション映画全般に、このドラマ性をあまり重要視していないと言えます。ないからこそ明るく楽しめるというものでしょう。例えば、ジャッキー・チェンが自転車を借りた(またな盗んだ?)青年は、実は重い病気を患った母親が危篤ということで、病院への道を急いでいた最中、ジャッキーのいざこざに巻き込まれ、母親の死に目に会えなかったとしたらどうでしょう。
 
 ひとつにドラマ性。もうひとつに、アニメーションの可能性というものを挙げておきます。
  お、重い(違
 
 前者は書いて字の如くです。つまり中身があるということ。
 中身があるということは見応えがあるということであり、
 受け取る側のわたしたちを考えさせてくれるということです。
  レヴューと関係ないところで盛り上がりましたが、登場人物に血が通っているということを言いたかったわけです。
 
 こいつが足りていないのが、アクション映画全般に言えます。
 まあ、ないからこそ明るく楽しめるということもあります。
 例えば、ジャッキー・チェンが自転車を借りた(またな盗んだ?)青年は、
 実は重い病気を患った母親が危篤ということで、
 病院への道を急いでいた最中、ジャッキーのいざこざに巻き込まれ、
 母親の死に目に会えなかったとしたらどうでしょう。
  さて、アニメーションの可能性についてですが、これはもう本作を観てもらえば一目瞭然です。これをどうやって実写で表現すればすればいいだろう、俳優を使って撮ったとして、どうやって違和感を取り除くことができるだろうか。
 
 お、重い(違
  たぶん無理です。
 
 レヴューと関係ないところで盛り上がりましたが、
 登場人物に血が通っているということを言いたかったわけです。
  あらすじにあるとおり、現在と過去とが混在してストーリーは進み、藤原千代の一生が明らかにされて行きます。その魅せ方が妙技です。素晴らしい。
 
 さて、アニメーションの可能性についてですが、これはもう本作を観てもらえば一目瞭然です。
 これをどうやって実写で表現すればすればいいだろう、俳優を使って撮ったとして、
 どうやって違和感を取り除くことができるだろうか。
  彼女は、少女のころに出会った謎の絵描きの男に憧れ、彼を追いかけるために女優となって満州へと渡ります。千年女優というのは、彼女の演じた時代をあらわしています。戦国時代から、宇宙へと旅立つ未来までの、彼女が演じた千年。映画を通して、千代は彼の背中を目指して走り続けます。
 
 たぶん無理です。
  そして、そこから得た答えが、誰にも秘密にしたまま語ることのなかった「彼女が消えた理由」が、クライマックスに千代の口から零れます。
 
 あらすじにあるとおり、現在と過去とが混在してストーリーは進み、
 藤原千代の一生が明らかにされて行きます。その魅せ方が妙技です。素晴らしい。
 
 彼女は、少女のころに出会った謎の絵描きの男に憧れ、
 彼を追いかけるために女優となって満州へと渡ります。
 千年女優というのは、彼女の演じた時代をあらわしています。
 戦国時代から、宇宙へと旅立つ未来までの千年。
 映画を通して、千代は彼の背中を目指して走り続けます。
 
 そして、そこから得た答えが、誰にも秘密にしたまま語ることのなかった「彼女が消えた理由」が、
 クライマックスに千代の口から零れます。
 
 はじめに聞いたときは意味がわからなかったのですが、
 時間がたてばたつほどに、その言葉の意味の重さを感じるようになるでしょう。
 
 すぐには伝わってこない感情。今監督が何を考えて、あのセリフを千代に言わせたのか。
 必見ですともさ。
  はじめに聞いたときは意味がわからなかったのですが、時間がたてばたつほどに、その言葉の意味の重さを感じるようになるでしょう。
  すぐには伝わってこない感情。今監督が何を考えて、あのセリフを千代に言わせたのか。
  必見ですともさ。
 RIGHT:評価:A
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